
Snow Manのコンサートチケットの不正転売をめぐり、STARTO社所属アーティストのコンサート運営会社が、二次流通サイト「チケット流通センター」を運営する会社を民事提訴しました。これまで問題視されてきた「転売ヤー」だけでなく、取引の場を提供する転売サイト側の責任を直接問う初の裁判とみられます。転売サイトにどこまで法的責任が及ぶのか。今回の訴訟は、日本のチケット転売規制のあり方に影響する可能性があります。
ココがポイント
チケット転売行為を仲介し不当に利益を得ているとして、仲介手数料として得た14万円あまりを返還するよう求めています出典:日テレNEWS NNN 2026/3/12(木)
出品の削除などを求めてきたが、サイト側は応じていないという出典:朝日新聞 2026/3/12(木)
「転売サイト自体の責任を問わなければ、不正転売を根絶することはできない」とし、(中略)提訴した出典:ねとらぼ 2026/3/12(木)
警察は(中略)各運営会社や他の転売サイトに対し、不正入手の疑いがあるチケット出品の削除を要請している出典:前田恒彦 2018/1/15(月)
エキスパートの補足・見解
2018年に閉鎖した「チケットキャンプ」を巡る事件では、運営会社の元社長らが詐欺容疑で書類送検され、大きな話題となりました。最終的には起訴猶予となりましたが、捜査の過程では転売行為やプラットフォームの在り方に対する法的評価が厳しく問われました。
最大の問題点は、チケットの入手段階における「欺罔」の存在です。多くの主催者は規約で自己利用を前提としていますが、転売ヤーはこれを偽ってチケットを取得します。代金を支払っていても、主催者を欺いて入手したとみなされれば「だまし取った」と評価される余地があります。
さらに、転売サイト側がこうした不正入手の実態を認識しながら、手数料収入や規模拡大のために放置・助長していた場合、幇助犯などの共犯として刑事責任を問えるという理論が捜査の前提となっていました。
今回の民事訴訟においても、転売サイト側が不正転売の事実をどの程度具体的に認識していたのか、また、それを防ぐための措置を十分に講じていたのかが裁判の焦点となります。サービス提供者が負うべき責任の範囲を裁判所がどう定義し、どのような判断を下すのか。二次流通市場の未来を左右する試金石として、裁判の行方が注目されます。
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