1964年の東京オリンピックをきっかけとして生まれたとされる大人の社交場「スナック」。バーの一種ではありますが、その名の通りスナック菓子が出され、“ママ”と呼ばれる店主らがカウンター越しに接客するのが特徴です。 【画像で見る】ネオン輝く映える内装「ネオスナック」ってどんな場所? スナックは1990年代のピーク時には15万店〜20万店あったといわれていますが、バブル崩壊後の不景気や最近のコロナ禍などを経て、現在は約6万店にまで減少しています。 そんな中、いま「ネオスナック」と呼ばれる新たなスナックが登場し人気を集めています。令和のスナックとはどんな店なのか、取材しました。 ■“夜の社交場”が減少 JR大阪環状線「大正駅」、すぐそばのビルにあるのがスナック「egg」です。午後10時、常連客で賑わう店内。この店を約30年続けてきたのがママの上地いず穂さん(64)。客の仕事や家族のことはすべて頭に入っています。 ―――Qママに相談とかする? (客)「娘の話とか。仕事場で聞かれへんことを、プライベートなことを聞けないから。どう考えてるんかなとか。ここに身を委ねてる。安心感」 客同士の距離が近いのもスナックならではです。 「今度も常連ばっかりで「お花見に行こうかって言ってるけど残念ながら土曜日が雨みたいで」 「アットホームなところと、みんな個性的で楽しく飲める」 ところが今、夜の社交場が一つ、また一つと姿を消しているのです。 (ママ・上地いず穂さん)「昔に比べたら(スナックは)減っています。昔は会社(の接待)もすごく多くて栄えていたから、今はちょっと静かな感じかな」 ■ピーク時には20万店⇒現在は約6万店に… スナックが生まれたのは1960年代。スナックに関する調査や研究を行う全日本スナック連盟によりますと、1980年代に企業の接待文化が盛んになるとともに店の数は増加。 1990年代のピーク時には15万店〜20万店あったと言われていますが、バブル崩壊後の景気の悪化や最近のコロナ禍を経て、現在は約6万店にまで減少しているのです。
(北川うみさん)「机とかいすとかもこのまま使ってて、壁紙が少し汚かったので、きれいにしたりとか、ソファ変えたりとか。(初期費用は)300万から400万ぐらい」 ■「職場とは違う居場所としてスナックを使ってもらいたい」 全日本スナック連盟によりますと、こうした“ネオスナック”は全国で約1万店にまで増えているといいます。 ただ、装いは変わってもスナックの古き良き文化は残っています。 初対面の客同士がママやスタッフを介して、つながっていきます。 「常連さんがいて同じ話題であったりとか、スタッフやママが振ってくれる。思わぬつながりが楽しいからスナックに行きます」 「知らない人が横に座ります、歌歌いました、上手いですね、そこから話がつながるのは、スナックじゃないとありえない」 誰かとリアルで出会い肩書を外して繋がりたい。SNSが発達した現代だからこそ人々は再びスナックに集っています。 (北川うみさん)「スナックにはいろんな年代の方、いろんな職業の方、いろんな人が来るので、会社の人には話せない話を、仲良くなったお客さんや私たちに相談したり、職場とは違う居場所としてスナックを使ってもらいたい」 (2026年6月5日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『特集』より)
毎日放送
■業界に新風 SNS映え・ポップな内装 令和の“ネオスナック”とは しかし今、そんなスナック業界に新たな風が吹いています。それが、ネオンが輝き思わず写真を撮りたくなるような空間。令和の“ネオスナック”です。 ここは大阪・北新地に去年オープンしたスナック「おふろ」。銭湯をモチーフにしたSNS映えするポップな内装が人気です。 客を見てみると、若い会社員や女性の姿もあります。 「(スナックは)昭和のイメージがあるが、令和のスナックというか、バー感覚で来れて、気軽に飲みに来られる」 「インテリアとかタイルの感じが“ネオスナック”って感じ」 ■SNS発信で「行ってみたい場所」に ネオスナックの特徴の一つがSNSでの情報発信です。従来のスナックには店の中が見えにくく入りづらい雰囲気がありましたが、ネオスナックはSNSで店内の雰囲気やイベント情報などを発信し、「行ってみたい場所」へと進化しています。 ■看護師からの転身 明朗会計・居抜き物件が後押しする若手の参入 大阪・梅田にもネオスナックが。4年前にオープンした「スナックうみ」です。この店の特徴は料金体系にあります。 「料金の説明しておきます、1時間飲み放題4000円、ソフトドリンクも込みになるんですけど」 従来のスナックでは席代やサービス代などを指す「セット料金」を払った上に、お酒やボトル代がかかるなど会計が分かりづらい店も少なくありませんでした。明朗会計もネオスナックの特徴です。 「スナックうみ」のママ・北川うみさん(37)。以前の職業は看護師という異色のママです。こうした若い世代がいまスナック業界に参入しているのにはワケがあります。 (ママ・北川うみさん)「『居抜き』であれば、初期費用が抑えられる。初めての方でもやりやすいとは思います」 コロナ禍で飲食店の廃業が相次ぎ、店の設備や内装をそのまま使える、いわゆる「居抜き物件」が増加しているのです。
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