エヌビディア・AMDの台湾投資――米中のAI半導体対立で高まる台湾半導体供給網の重要性 #エキスパートトピ(佐藤仁) - エキスパート - Yahoo!ニュース
写真:ロイター/アフロ

エヌビディアのジェンスン・フアンCEOは、台湾をAI革命の震源地と位置づけ、台湾での年間支出が将来1500億ドルに達する見通しを示しました。台北の台湾本社は年内着工、2030年稼働を目指し、TSMCなど台湾企業との連携を深めます。

AMDも台湾のAI分野に100億ドル超を投資し、ASE、SPIL、TSMCなどと協力して先端AIチップやCPUの生産能力を増強します。

AI推論処理とエージェント型AIの需要拡大により、台湾の半導体供給網は一段と重要になっています。

ココがポイント

エヌビディア、台湾に年1500億ドル投資へ AI革命「震源地」出典:ロイター 2026/5/27(水)

米AMD、台湾AI分野に100億ドル超投資へ出典:ロイター 2026/5/21(木)

米AMD、台湾で生産能力拡大へ 世界的なCPU市場の逼迫で出典:ロイター 2026/5/22(金)

エキスパートの補足・見解

エヌビディアとAMDの台湾投資は、AI向け半導体の競争力が、チップの設計力だけでは決まらなくなっていることを示しています。

エヌビディアやAMDのような米国半導体企業にとって、GPU、CPU、AIサーバーを安定供給できる体制は、事業拡大の前提です。

一方、米国と中国は、AI向け先端半導体と計算資源の確保をめぐって対立しています。

米国は高性能AIチップの対中供給を制限し、中国はAI開発用の半導体と計算能力を確保しようとしています。

米国の対中輸出規制と、中国の計算資源確保が重なる中で台湾が重要なのは、米国企業の先端チップの製造、パッケージング、検査、組み立て、AIサーバー化を担う企業が集まっているからです。

台湾はTSMC中心の先端半導体生産の中核であり、生成AIの拡大によって、GPU、CPU、AIサーバーを安定して供給するうえで、欠かせない場所になっています。

エヌビディアやAMDが台湾投資を増やすのは、台湾なしにAI向け半導体とAIサーバーの供給を広げにくいからです。

台湾は、米国半導体企業の成長を支える場所であると同時に、米中のAI向け先端半導体競争の行方にも関わる重要な拠点になっています。