福島市で4人を襲ったクマは、工場の中に閉じ込めていたはずでしたが、逃げられてしまう、という結果になってしまいました。クマは自力で窓のカギを開けて逃げた可能性があり、人の構造物に慣れたクマとみられています。 ▼【画像を見る】工場敷地内を走り回るクマと、クマが逃げた窓 ■4人を襲い、工場に居座る 現場は、福島市西部の笹木野という場所で、2日午前6時半ごろ、クマは「福島製鋼」の工場、笹木野駅北側の住宅地、そして「OKIシンフォテック」の工場で、計4人を襲い、その後、OKIの工場に居座りました。 ■麻酔銃は命中も… その後を時系列でみると、2日午後1時18分、福島市が緊急銃猟を始め、1時間後の2時19分、引火するものがあり、実弾を使えなかったということで麻酔銃を命中させます。ところが、効果がなかったため、4か所にわなを仕掛けての持久戦となります。クマが居座ってから約40時間の午後10時45分ごろ、クマは建物の窓から移動し、その後、工場の外へ逃げてしまいます。 逃げた際の状況は、窓から外へ出てUターンするような形で西門を越えて敷地外へ出て、午後11時前に、南側の道路で目撃されたのが最後となりました。 ■なぜ逃げられてしまったのか 逃げられた理由について、福島市は原因のひとつとして、麻酔銃は命中しましたが、麻酔液が注入されなかったことを挙げました。また、午後4時ごろからは室内の電気を消して、人の気配を消すことでクマをわなに入れようとしていました。クマは、工場内の部屋に閉じ込められていましたが、現場の状況から施錠されていた窓のカギを自力で開けて逃げたと見られるということです。 さらに、今回のクマは水道の蛇口に手をあて、水を飲んでいたのを目撃されていて、知能が高かったと見られています。 ■厄介な「人の構造物に慣れたクマ」 クマの生態に詳しい福島大学の望月翔太准教授は「市の対応に問題はなかった」としたうえで、「知能の高いクマが急に増えているわけではない。生息場所が人里に近づいているため、人の構造物に慣れたクマが出ている。こうした学習したクマは厄介で、今後も出没する可能性がある」とみています。
今回のクマをめぐっては、福島市の情報発信のあり方も課題が残りました。クマが逃げたのは3日午後11時前ですが、福島市のホームページに掲載されたのは約2時間後の4日午前1時ごろ、福島市の公式LINEは、通勤・通学に合わせ、4日午前6時22分の配信でした。 現場付近では警戒を呼びかけていたということですが、クマは移動するため、多くの市民が知りたかった情報ではないでしょうか。
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