発売前から大きな話題を呼び、予約サイトの待ち時間表示が数時間にもなったミスタードーナツの期間限定商品「もっちゅりん」。6月3日から販売が始まったが、各地の店舗で行列や品切れが相次ぎ、SNS上では現場のトラブルを伝える声も広がっている。 【画像】店の外まで大行列! もっちゅりん行列の全貌
「空気読めよー!」高校生からのヤジ
「もっちゅりん」は、もちもちとした食感を特徴とする期間限定商品で、昨年販売された際も大反響となった。 今回も争奪戦は必至で、編集部でも実際にミスドネットオーダーでの購入を試みたところ、予約開始日の5月14日だったにもかかわらず、予約ができた最短の受取日は6月17日だった。 さらに6月中旬にネット予約サイトへアクセスしてみると、「ただいまサイトが混雑しております」と表示され、注文画面に進むまで順番待ちの状態に。 ようやく注文画面に入っても、状況は簡単ではない。筆者が確認した範囲では、1か月先の受け取りでも品切れとなっている店舗ばかりで、10店舗ほど探して、ようやく約25日後に受け取れる店舗を見つけることができた。ただし、その店舗でも購入できたのは「みたらし」のみだった。 こうした人気の過熱にともない、SNS上では行列をめぐるさまざまな体験談も投稿されている。 ある投稿では、残り数個の「もっちゅりん」を前に、ようやく購入できると思ってトレーに載せようとしたところ、後ろに並んでいた高校生から「空気読めよー!」「頼むから空気読んでくれー!」とヤジを飛ばされたという。 また、“もっちゅりん渋滞”が、通常商品を買いたい人にとって壁になっているケースもあるようだ。SNS上では「普通の商品を買いたいだけなのに買えない」といった声も見られる。 そんな中で、「もっちゅりんはいらないけど、この列に並ばないといけませんか?」と店員に聞いたところ、別ルートで入店させてもらえた、という投稿も注目を集めた。 ただし別の投稿では、店員から「もっちゅりんを購入されないお客様を先に通していいですか」と聞かれ、了承したところ、その客がトレーに「もっちゅりん」を載せていたという体験談もあった。 人気商品を買いたい人が長い列を作る。その一方で、通常商品を買いたいだけの人もその行列に巻き込まれる。さらに、「もっちゅりん」を買うためにヤジを飛ばしたり、ズルをしたり……。 行列の中で客同士の不公平感や緊張感が生まれているようだ。 では、ミスタードーナツ側はこの反響をどう受け止めているのか。
大フィーバー! 実際の店舗の様子
幼稚園児の息子を連れた父親は、「どうしても息子と妻が食べたいというので、販売時間を調べて、フードコートで待機していた」と話す。平日休みを利用して訪れたといい、以前は休日に購入しようとしたものの、買えなかったという。 販売開始から15分ほど経つと、スタッフが「いちご終了してまーす」と声をかけ始める。列に並ぶ客に対しても、「きなことみたらしだけですけど、大丈夫ですか」と確認していた。 販売開始から40分ほど経っても、列は完全には途切れていなかったが、販売直後と比べると、列は半分ほどに。後から並んだカップルは「こんなに空いてるのラッキー」と話していたが、それでも購入までには20分ほど並んでいた。 結局、販売前に客が集まり始めてから、列がほぼ落ち着くまでの時間はおよそ80分。混雑のピークは販売開始直前から直後に集中していた。ただ、販売開始から100分経過した段階でも味を選ばなければ購入は可能で、希望者にきちんと行き渡っている印象だった。 SNS上では殺伐とした体験談も目立つが、少なくとも筆者が訪れた店舗では、現場は整然と運用されていた。ただし、販売時間には客が一斉に集まるため、通常商品だけを買いたい場合は、販売開始前後を避けるのが賢明だろう。 人気商品をめぐる熱気は、しばらく続きそうだ。 取材・文/集英社オンライン編集部
集英社オンライン編集部
大反響についてミスド事業部の回答
株式会社ダスキンのミスタードーナツ事業本部・事業企画室に問い合わせたところ、「昨年の発売時より、当初の想定を大幅に超える反響を頂きました。昨年の状況を踏まえ原材料の手配を大幅に増やしていますが、現在想定をさらに上回るお客様にご利用いただいております」との回答があった。 昨年のフィーバーも大きかったが、今年はさらに想定を上回る反響となっているようだ。 また、通常商品を買いたい客への別ルート案内については、「ショップの状況が異なるため、列のご案内については全国一律の対応はしておりません」とのことで、店舗ごとに責任者が決めているようだ。 今後の常時販売や再販売、販売機会の拡大については、「現時点ではお伝えできることはございませんが、お客様にご迷惑をおかけしない状況をつくることを最優先に考え、お客様のご意見をお伺いしながらご期待に沿えるよう尽力してまいります」とのことだった。 では “もっちゅりんフィーバー”が起きる現在、実際の店舗はどのような状況なのか。筆者は6月中旬、都内近郊の店舗を訪れた。 店頭には「もっちゅりん」の当日販売は13時からと掲示され、12時50分より前に並ぶのは控えるよう案内されていた。さらに、販売個数や購入制限も掲示され、店頭にはベルトパーテーションで順路も作られていた。 12時45分ごろの時点でも、まだ誰も並んでおらず、「平日なら余裕で買えるのでは」と感じる。しかし、12時47分ごろになって一人が並び始めると、どこからともなく人が集まりだし、あっという間に列ができ、12時50分には店頭に長い列ができた。 販売は予定より少し早い12時58分ごろに始まった。購入客の多くは、トレーに通常商品ではなく「もっちゅりん」だけを複数個載せていた。夫婦とみられる客が全種類をそれぞれ2個ずつ、計6個購入する姿もあり、高齢の女性客や女性の一人客、子ども連れの客など、幅広い層が並んでいた。
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